“イスラエル、自国軍・ハマス隊員の位置リアルタイム見ながら将棋を置くように作戦”.

米国の民間衛星写真専門会社PBCが11日(現地時間)撮影したパレスチナ北部ガザ市の様子/AP-聯合ニュース

イスラエル国防軍(IDF)がパレスチナ・ガザ地区北部で自国軍とハマス隊員の位置をリアルタイムで見ながら市街戦を展開していると伝えられた。

米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は14日(現地時間)、ガザ地区地上戦に投入された主要イスラエル歩兵部隊であるギバティ旅団の指揮官たちが、ガザ地区境界付近の小さな教室サイズの平屋建て建物でリアルタイムの情報を見ながら、チェス盤の駒のように兵力と武器偵察機を移動させていると報じた。

◇ WSJ「イスラエル軍、 自国軍・ハマス隊員の位置をリアルタイムで見ながら兵力・武器・偵察機を移動」

この建物は無人機(ドローン)-ジェット戦闘機-海軍艦艇-戦車-兵士から数千の戦場データポイントを受信する巨大な技術中枢部の核心集合点であり、このような情報戦のおかげで、イスラエル軍は先月27日、地上戦を始めてから3週間も経たない短期間でガザシティのハマス拠点一帯を自国軍死亡者を50人未満に最小化しながら占領することができたとWSJは評価した。

ここの指揮官たちは、軍全体と地上部隊が収集した情報と監視が持続的に更新される中型テレビ画面でガザ地区の街の様子を高精細画像で拡大しながら、ハマスの軍事目標が発見されると、軍需専門家と協議してドローンを利用した局地的な攻撃、建物全体を崩壊させることができるジェット戦闘機など適切な武器を選択しており、彼らは現場将校と近くの戦闘ヘリコプターと直接交信することもできるとWSJは説明した。

ギバティ旅団の上級幹部は、この指揮統制センターのすべてが意思決定機械であると述べた。

実際、イスラエルは先月7日のハマスの奇襲攻撃と大量虐殺で始まった今回の戦争のあらゆる段階で圧倒的な技術的・軍事的優位性を展開し、ハマスの戦力を弱体化させ、ガザ市に対する地上戦に乗り出した戦車と兵力に対する障害物を取り除くために、数千回の空爆を行った。

パレスチナ・ガザ地区の様子＝13日(現地時間)、イスラエル南部で撮影した写真/ロイター-聯合ニュース

◇ イスラエル軍情報戦で地上戦14日目にしてハマスの主要政府施設を占拠
地下トンネル破壊・病院包囲作戦にも情報利用

このような情報戦により、イスラエル軍は地上戦開始14日目のこの日、ガザ市のハマスの議会・政府庁舎・警察本部など主要施設を占拠したとし、ヨアフ・ガラントイスラエル国防相も「ガザ地区北部、特にガザ市の地上区域を支配した」と述べた。

WSJは、この施設がハマスの巨大な地下トンネルネットワークとそこに拠点を置いているハマスの指導者を破壊するためにイスラエル軍が兵力を集中して戦闘をより局地的な段階に転換しようとしているため、今後数週間、より重要な役割を果たすと予測した。

イスラエル軍はこれまでハマスの基地として機能する160の地下トンネル進入点を発見し、空中や地上から爆発物を使用してトンネルを破壊してきたが、どれだけのトンネルネットワークが損傷したかは確実ではないと同紙は伝えた。

特に、ハマスが作戦本部として使用しているが、多くの民間人が入院したり避難したアルシファなどの病院に対するイスラエル軍の作戦で大量人的被害を最小限に抑えながらハマス隊員の脱走を防ぐため、この情報施設の役割はさらに大きくなるとみられる。

アルシファ病院を包囲しているイスラエル軍は、地上部隊と空中のドローン、そして情報要員がこの病院にいる人々と会話したり、信号交信を聞いて得た情報を相互に関連付け、病院を離れる1000人のうち、ハマスの隊員がいるかどうかを把握したとWSJは伝えた。

パレスチナ・ガザ市のアルシファ病院で未熟児が治療を受ける様子＝同病院の医師マラワン・アブ・サダ氏提供の写真／AP＝共同通信社

◇ホワイトハウス「ハマス、アルシファ病院を軍事作戦拠点として利用」

一方、ジョン・カービー米ホワイトハウス戦略コミュニケーション調整官はこの日、ジョー・バイデン大統領のアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議出席のためのサンフランシスコ行きの機内で行ったブリーフィングで、「ハマスがアルシファ病院を軍事作戦拠点として利用していることを確認する情報を持っている」とし、「彼らはそこに武器を保管し、イスラエル軍の攻撃に対応するために準備している」と明らかにした。

カービー調整官は続けて「このような行為は戦争犯罪に該当する」とし、「私たちは無実の人々がいる病院で交戦が行われるのを見たくない」と述べた。

その一方で、ハマスのこのような行為が民間人を保護しなければならないイスラエルの責任を軽減するものではないと強調した。